from 佐藤
子ども達に指導していると
「教える」ということについて
考えることがあります。
僕は「教える」と「伝える」は
違うと思っています。
僕が考える「教える」というのは
知識や方法を伝えて、それを覚えてもらうこと。
例えば、、、
「フォアハンドはこう打つ」
「試合ではこうする」
「これはこういうルールだ」
と、コーチが持っている知識を
子ども達に渡していく。
もちろん、これは必要です。
テニスを始めたばかりなら、
知らないことだらけ。
まずは教えてもらわないと
できないこともたくさんあります。
でも、育成を考えたときに
「教える」だけでは足りないと思っています。
そこで大切になるのが「伝える」こと。
僕が考える「伝える」は
ただ説明することではありません。
その理由や考え方を伝えて
本人が判断できる材料を渡すこと。
そして、それを理解したうえで
どうするのかを本人が決めること。
コーチが、「こうしなさい」と
答えを出してしまうのではなく
「こういう考え方もある」
「こういう方法もある」
「こういう結果になるかもしれない」
と伝える。
そのうえで、
「じゃあ、自分はどうする?」
と本人に考えてもらう。
これが大切なんじゃないかなと思っています。
本人が選んだ答えが正解とは限りません。
失敗することもあります。
「そっちじゃなかったな」
と思うこともある。
でも、それでいいんじゃないかと思います。
自分で考えて、自分で選んで、自分でやってみる。
そして、うまくいかなかったら
また考えればいい。
その繰り返しが
「自分で考えて行動する力」につながっていく。
だから僕の考える育成とは
コーチの知識をたくさん教えることではない
と思っています。
知識を教えることも大切。
でも、それ以上に伝えること。
そして、本人の選択を尊重すること。
これが大切だと思っています。
ただし、「本人に任せる」ということは
「放っておく」ということではありません。
コーチは必要なことを伝える。
考えるための材料も渡す。
そのうえで
最後にどうするかは本人に任せる。
そこまでが僕の考える育成です。
コーチの立場としては
「こうすればいいのに」と思うこともあります。
「今すぐ答えを出してほしい」
と思うこともあります。
でも、今すぐ答えを出させることが
育成ではないと考えています。
ときには、答えが出るまで待つことも必要です。
失敗するまで見守ることも必要です。
子ども自身が「やっぱり違った」と
気づくまで待つことも必要です。
コーチが答えを持っているからといって
その答えをすぐに渡せばいいというわけではない。
なぜなら、コーチが正解を知っていることと
子どもが自分で答えを出せることは別だからです。
僕の考えるコーチの仕事とは
「教える」だけではなく
「伝えて、考えさせる」ことまでやること。
そして、子ども達にも
言われたことをするだけではなく
「自分はどうしたい?」
「自分ならどうする?」
と考えてほしい。
すぐに答えが出なくてもいい。
間違ってもいい。
考えて、選んで、やってみて。
失敗したら、また考えて・・・
誰かに決めてもらった答えより
自分で考えて選んだ答えのほうが面白い。
テニスも人生も
そんなふうに楽しんでほしいですね。