
奈良県の県営施設、第二浄化センターの打ち合わせに行ってきました。
第二浄化センターの存在は実はほとんど知られていません。
一般愛好家の方からすると、グリーンサンド?
イレギュラーが多いし、オムニコートでしょ。
と思うことだと思います。
しかし、このグリーンサンド。
実はジュニア育成には抜群のサーフェイスなのです。
小さい頃は願わくは、レッドクレーでの練習が良いと思います。
レッドクレーはバウンドが高く、球あしが遅いです。
ボールの所へしっかりと入り込み、高い打点からのフルスイングで強打をしなければ点が取れません。
早くボールの所へ入るフットワークと、フルスイングから生まれる力強い球を打つための
体の使い方を自然と覚えることができるのです。 そして何より簡単にポイントが取れません。
何本ものショットを組み合わせて、ポイントにつなげていく展開力が身につくでしょう。 そしてメットはメンタル面にも影響します。
全仏が最も平均ラリー回数が多いように、粘り強さが低年齢の間に身に付きます。
それにより、忍耐力や創造力、思考力などメンタルタフネスも向上します。
クレーで勝つ為には自然とこうなるのです。 クレーコーター育ちのスペイン勢など、ヨーロッパ系のテニスになりやすいということ。
そのレッドクレーに一番近い感覚のコートが、グリーンサンドなのです。 逆にバウンドが低く球あしの遅いオムニで、ミスをしないテニスをすればポイントが獲れます。
また、オムニは人口芝がすべる為ネットに出ても逆をつかれればすぐにポイントを獲られてしまいます。
そのため消極的でリスクの少ないプレーの選手が多くなります。
よく指導者がネットにでる攻撃的なテニスをしろというのですが、
まだあまりパワーのないジュニアは、このサーフェスではそれでは勝てないのです。
勝てないようなプレーをしろと言われても、なかなかできるものではありません。
多くの選手育成のコーチ達は口をそろえてこう言います。
「オムニコートが日本のジュニアのパフォーマンスを下げている」
このように言います。
「じゃあ、強豪と言われる選手育成をしているアカデミーもサーフェイスはどうなんだ?」
と思われたかもしれませんが、実際に「ハード」か「クレー」が多いでしょう。
一般レッスンも併用している場所では、兼用のためオムニのところもありますが、
本音を言えばジュニア専用として「クレー」か「ハード」というのが正直なところでしょう。
つまり、育ったサーフェイスによって、将来形成されるプレイスタイルは大きく変わるということです。 その点でグリーンサンド4面のコート環境は
非常に選手育成に適していると考えています。

