【佐藤】ミスを減らすことが、上達ではない。

練習中、どんどんミスが増えていく子に
「やめた方がいいこと」を伝えました。


完璧を求めること。
もちろん、だからといって
「不完全でもいいから適当にやろう」
ということではありません。


練習ではスキルアップを目指す。


でも、「できなくてもいいの?」
そんな疑問も浮かぶと思います。


じゃあ、どうすればいいのか。


これは僕の考えですが、
「スキルは不完全でいい」
と思っています。


なぜなら、スキルは
身体やメンタルの状態によって変化するからです。


どれだけ練習していても、
調子が良い日もあれば、悪い日もある。


疲れている日もあれば、
気持ちが乗らない日もある。


だからこそ
「ミスをしないこと」だけを求めてしまうと


本来身につけたい技術に
挑戦できなくなってしまいます。


では、どうするのか。


僕が大切だと伝えたのは、
「思考と判断を変えること」です。


例えば、
・当てて入れるだけのセカンドサーブ
・少し動かされたら、当てるだけで返球する


これなら、ミスは減るかもしれません。


でも、それは
「ミスをしないこと」を優先した結果
ではないでしょうか。


本当に身につけたいのは、
・全身を使ってボールに回転をかけるサーブ
・バランスを崩された状態でも、身体をコントロールして返球すること
ですよね。


そのためには、当然ミスも増えます。
でも、それでいい。


できないことに挑戦して、
失敗して、考えて、また挑戦する。


それが練習だと思います。


大切なのは、
「どうすればミスを減らせるか?」ではなく、
「今の自分の状態で、どうすれば良いプレーができるか?」
と考えること。


その意識を何ヶ月も繰り返していけば、
少しずつ身体が覚え、
やがて無意識でもできるようになっていきます。


ミスはまだある。
でも、ポイントを取れる確率は少しずつ上がっていく。


そうやって、求めている結果に
近づいていくのだと思います。


もし、これが当たり前になったら、
県ベスト8だって十分に可能性があると思います。


練習は、スキルを伸ばすために
一生懸命ボールを打つ場。


もちろん、それも大切です。
でも、それだけではありません。


僕は、練習は身体の使い方・思考・判断・感情を
コントロールする力を身につける場
だと考えています。


ケガや体調不良で、身体の調子が悪いとき。
「今日はダメだ」で終わるのではなく
「今の身体の状態で、どうすれば上手くいくのか?」を考える。


学校や家庭、友達との間で嫌なことがあったとき。
その気持ちを引きずるのではなく
「どうすればテニスに集中できるのか?」を考える。


そうやって、練習を通じて
自分自身をコントロールする力を身につけていく。


それが、結果的にスキルの安定にも
つながっていくと思います。


もし、練習しているのに
なかなか上達を感じられないときは
一度振り返ってみてください。


身体の隅々まで意識して動いていますか?
ミスしたときに感情をコントロールしていますか?
コーチからのアドバイスを受け止めていますか?


技術だけではなく
身体も、思考も、感情も使って練習する。


それができていたら、練習を終えたときに
「今日はやり切った」という感覚が残るはずです。


上達する選手は、
ミスをしない選手ではありません。

ミスをしながらでも、
自分をコントロールして、
前に進み続けられる選手です。

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