【野井】自分より上の選手の生きたボールやキレのあるショットを、経験してもらいたい
2015年1月12日
FROM 野井夕夏子
私のプライベートレッスンでは、技術は教えません。
聞かれたら答えることはありますが、基本は言わないようにしています。
それはなぜかというと、私は選手でありコーチではないからです。
コーチとしての経験がない私よりも
みなさんには素晴らしいコーチがついていると思います。
では、なぜコーチングができない私が、プライベートレッスンをするのか
という疑問がわくと思います。私がプライベートレッスンをさせてもらっている理由は
みなさんに自分より上の選手の生きたボールやキレのあるショットを、経験してもらいたいからです。
実際私も、私よりレベルの高い選手とヒッティングすると、ボールの重さであっり
深さであったり、角度であったり、といつもの相手とはあきらかに違うと感じることがあります。
そういった時、初めは返すので精一杯ですが、徐々に慣れてくることにより
自分からコントロールできるようになっていきます。
そしてそれを繰り返すことにより、次に自分と同等の選手とプレーしたとき 以前より余裕を持ってプレーすることができた、という経験が何度もありました。
しかし、自分より上の選手とプレーができる機会はそう多くはありません。
なぜかと言うと、みんな自分より上の選手と練習したいと思っているからです。
また、同じテニスクラブにそのような選手がいればいいですか
違うテニスクラブとなると、もっと難しくなります。
そういった理由から、強い選手がいるテニスクラブには、選手が集まるのだと、私は思います。
私の場合はテニスクラブに通っていなかったので
そういった選手と打てる機会は、試合会場だけでした。
なので、試合に行ったときには、全国で優勝している選手だろうと 外人選手であろうと、どんどん話しかけていって、ヒッティングして欲しいと頼みました。
私は、断れてもともとだと思って聞いていたので、承諾してもらえた時は
本当に嬉しかったのを覚えています。
また、一度断られても、相手の選手に自分のことを
覚えてもらえればいいと思っていました。
なぜなら、一度覚えてもらえると、次違う試合会場で会った時
もしその選手に練習相手がいなければ、向こうから声をかけてもらえることがあるからです。
そうして私のジュニア時代には、たくさんの知り合いができ
たくさんの選手と打つことができましたが、それは試合会場だけと限られていました。
そういった私の経験から、少しでも上の選手と打ち合える機会になればいいなと思い
日本に帰国した際、少しの時間ですが、プライベートレッスンをさせてもらっています。
プライベートレッスンの内容は、一度レッスンを受けていただいた方は分かると思いますが
基本、ラリーとポイントのみです。初めの5分ウォーミングアップをし、すぐに全面ラリーに入ります。
そこから、約15分間、全面ラリーとクロスラリーをし、次に、ボレー・ストロークをします。
少し休憩を取り、その後の時間は実践練習です。その選手に合わせ
タイブレークの11ポイント先取を何セットも行ったり、1セットをプレーしたりします。
その間、少し私が普段試合の時に考えていることや、気になったことを伝え
たりしますが、基本少しでも多くボールを打ってもらえるようにしています。
それは、その選手がプレーをしている中で、自分で何かを感じ
思いついたことを試してもらいたいと思っているからです。
また、打てば打つほど、相手のボールに慣れて行き、打ち返せるようになると思うからです。
実際、1時間のレッスンの最初と最後では、どの選手も続くラリーの回数が多くなっていました。
きっと次は、私レベルの選手とあたったとしても、それほど驚かずに 以前受けたボールを思い出しながら、対策を練れると思います。
私自身、まだ人にアドバイスができるほど、テニスを理解できていないと思います。
なので、私のプライベートレッスンに来られる方には、教えてもらおうというより
私とラリーや試合をする中で、自分自身で何かを掴み、私を倒してやろう、という意気込みで来てほしいです。
いっぱい試合がしたいということでしたら、何セットでも試合する事ができますし
時間いっぱいラリーする事もできます。
次回のプライベートレッスンの日程は未定ですが、ユニークの子供たちと出来る限り打ち合いながら
基準を高めるお手伝いができればと考えています。
今回プライベートレッスンを受けてくれたみんな、ありがとう!