【丸谷】プレイ+ステイが抱える2つの良い効果と悪い影響とは?

ユニークスタイルの丸谷です。

丸谷 10歳以下の奈良県テニス協会の公認大会
奈良ジュニアサーキットが今年から設置されたことにより
プレイ+ステイへの取り組みが各クラブで活性化されてきています。


なぜ、小さい子どもたちは
大人と同じイエローボールではだめなのか? という疑問について
今日は少しお話したいと思います。


■なぜイエローボールが10歳以下において
適切な技術習得が難しいか?


一番言われていることは、ストロークの最適な打点が10歳以下の身長では イエローボールが頭の上に来てしまうことです。

このようなデータがあります。

baunndo バウンドの高さが平均身長を上回っている
ことがお分かりでしょうか? これでは難しいのは当然ですよね。


中には、今までイエローでやってきたから
グリーンじゃなくてもいいよ。と思われるかもしれませんが
それなりに弊害も出てきます。


例えば、打点が「高すぎる」とそれにともない
グリップが厚くなりやすい傾向があります。


それ以外にも、低年齢の子が弾むボールでプレイすることで


・ベースラインのずいぶん後ろの位置でプレイしてしまう。
・下がり切れず、ライジング気味で処理してしまう。

このようにプレイスタイルにも影響が出てしまいます。


最適な道具を選ぶ、ということは最適な打点でボールを打てるので
早く技術が習得されやすいということです。


プレイ+ステイの3種類のボールは
身長に見合う適切な高さで弾み、さらに


空中で遅く進む(ボールが遅い)ので 打つまでに十分な時間を稼ぐことができます。

このようにテニスの段階的にステップアップ
していくためには、プレイ+ステイは
とても有効的なプログラムだということで急速に発達しています。


しかし、最近では別の問題が出てきました。


低年齢から試合やゲームが出来るようになってきたので コーチや指導者が「結果を急がせる」という問題です。

ユニークスタイルでも「競争」や「勝ちたい」という願望
を推奨していますが、ITF(国際テニス連盟)はこう述べています。



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プレイ+ステイはツールはとても有効的で、低年齢から テニスがもつ本質的なゲーム性を楽しむことができる。

しかし我々が懸念しなければいけないのは、同時に

試合の結果だけに重要を置くような指導や環境を加速させ、 それを小さい子供たちに求めるようになれば

このプレイ+ステイはひどく残念なツールになるだろう。

小さい子供たちにとっての試合とは、どんなことをしても勝つような 好戦的な競争を意味するものではなく

彼らにとっての試合とは、ゲームを通じて技術を向上させ 楽しく社交的でしばしばチームの中で挑戦を楽しむことである。

・・・


今年から奈良県テニス協会のジュニア強化では
10歳以下の公式大会が9大会も設置されました。


これもプレイ+ステイの1つ効果ですが、そのプレイ+ステイ
というツールをどのように使い、どう活用するのか?


それらはそれらを取り囲む指導者や大人たちに
委ねられているのだな、と改めて感じることがありました。
2014年6月8日11:31 | 丸谷コーチ

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