【お父さんメルマガ】選手を育てる4つのプロセス

今日は僕が執筆している 
「お父さんのためのテニス教室」のメルマガをご紹介します。 
 
佐藤
●お父さんのためのテニス教室メルマガ 
●2012年2月15日号 
 

親は子供を育てるうちに 
育て方のコツを身に付けます。 
 

指導者も選手を育てるうちに 
選手の育て方のコツを身に付けます。 
 

では選手を育てるコツとは? 
 
選手を育てるために必要なことは何か? 
 
私は『4つのプロセス』が必要だと考えています。 
 
<1.指示・命令> 
初めてテニスをする。初めてのクラブで練習する。 
 

初めて行くテニススクールで 
堂々としている子供は滅多にいない。 
 

ほとんどの子供は戸惑い 
何をしていいのかわからない。 
 

『自分で考えて行動しなさい』と言われても 
大人でも簡単にできないのに子供が簡単にできることではありません。 
 
指導者が『これをしよう』と導くことで 
初めて子供たちは動くことができるようになります。 
 

人は動くことで 
多くの事を覚え慣れていきます。 
 
指示・命令で子供たちを動かすことで、 
指導はスタートします。 
 
<2.理解する・考える> 
多くの事を覚え、慣れてきた時 
 

『何でこの練習をするの?』 

『何でコーチはあんな事を言っているの?』 
 

と疑問を持つようになる。 
 

残念ながら、子供たちの疑問を無視し 
大人の威圧で無理矢理続けさせる指導者もいます。 
 
子供たちはいつの間にか自分で考えるのを止め、 
コーチにすべてを依存し始めます。 
 

その依存心が強くなった子供たちは 
バーンアウト(燃え尽き症候群)になる可能性が高くなります。 
 

そうならないためにも、 
 

『何のために今の練習をしているのか?』 

『この練習をしたらどんな成果があるのか?』 
を【理解する】ことが大切になってきます。 
 
【理解する】ことで目的がはっきりし、 
練習に集中できるようになります。 
 

私が今まで関わってきた、 
強いチームの監督・指導者は 
 

選手たちが【理解する】まで 
とことん彼らと向かい合っている人たちです。 
 

<3.意思決定権> 
 
主体性をもって自分の判断で行動し、 
その結果を受け取る責任を持てるようになることです。 
 

・時間を守ること 

・約束を守ること 

・ルールを守ること 

などの当たり前のことです。 
 

その当たり前の事を人の指示で動くのではなく、 
自分の意志で動くようになること。 
 
テニスでも同じです。 
 

テニスは1人でコートに立ち、 
相手と戦わなければいけないからです。 
 

まわり込んでフォアで打つのか? 

早いタイミングでバックを打つのか? 

クロスかショートクロス、どっちに打つのか? 

スマッシュで打つのか、落として返球するのか? 
 

常に判断と決断の連続です。 
 その判断・決断が間違えれば自分が納得する結果は得られません。 
 
<意思決定>を繰り返す事で 
自分が得たい結果に辿り着く方法を見つけるでしょう。 
 
繰り返す中で失敗もしますが繰り返す事で失敗も減ります。 
 

小さな失敗をすることで、大きな失敗はしないようになる。 
 

求めるゴールへの道から外れないように支え、 
たまには激を飛ばし、助言することが指導者の役目ではないでしょうか? 
 

<4.目標の明確化> 
 
はじめての試合経験をする 

↓ 

あの子には勝ちたいと思うようになる 

↓ 

大会で優勝したいと思うようになる。 

↓ 

地域大会、全国大会に出場したいと思うようになる。 
 

しかし、全員が同じ結果にはなりません。 
試合結果でそれぞれの道が待っています。 

・なかなか試合に勝てないためテニスへの情熱が冷めてしまう。 

・県大会を勝ち抜いて全国大会に出場する選手になる。 

・小学生の時には全国に出場したが中学生になりなかなか勝てなくなる選手。 

・全国でも活躍して、世界の試合にチャレンジする。 
 

さまざまな選手としての道があります。 
 

その過程で4つ目のプロセスが必要になります。 
 

それが<目標の明確化>です。 
 

強くなる選手には共通点があります。 
 
『目指す目標がハッキリしている』ってことです。 
 
・どんなプレースタイルを目指すのか? 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

過去に14歳以下の日本代表選考合宿に 
参加させていただいた時に監督が言っていた話ですが、 
 

「12歳までに基本的な技術を身に付け、 
14歳までには自分のプレースタイルを身に付けることがベスト」 
 

これは4・5年前の話です。 
 

今、この考えが通用するかわかりませんが、この時の選手たちは 
 

自分のプレースタイルを宣言していました。 
 

・どのレベルで選手として戦いたいのか? 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

中学の団体戦で全国を目指したい 
 

高校の団体戦で全国を目指したい 
 

シングルスで全国大会を目指したい 
 

プロを目指したい 
 

私が指導している中学校は 
ほとんどがテニス未経験者から全国大会(団体戦)に出場しています。 
 

監督を含め『全国で勝つ』という 
チームの<目標の明確化>ができているからです。 
 

明確な目標があることで、 
自分が今何をしなければいけないのかがわかってくる。 
 
このことに気付いている選手は成長する可能性が高いと信じています。 
 
しかし<目標の明確化>することは難しい作業だと思います。 
 

・不安がある 

・達成するための手段がわからない 

・途中で迷いが生じる 

・ケガ・受験などで目標設定を変える必要が生じる 

・達成した後はどうするのか? 
 

その手助けをするのが指導者の役目でもあると考えています。 
 

<指示・命令>をして動く 
↓ 
<理解する・考える>習慣を身に付ける 
↓ 
<意思決定権>を持つ 
↓ 
<目標の明確化>をする 
 
以上が私の考える4つのプロセスで 
私が指導者として学んできたことです。 
 

この内容がお父さんお母さんの参考になれば幸いです。 
 

 
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2014年2月7日11:54 | ■メルマガ

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