■反復練習の「落とし穴」とは!?

ユニークスタイルの佐藤です。
佐藤卓也_顔写真 反復練習をより良くするには
「試行錯誤」「創意工夫」が必要です。
ただし、やり過ぎには問題点が出てきます。
「成長が偏る」 小学生の年代はいろいろな動きを学習できる時期なので
同じ動きばかりをしていると「神経回路」の発達に偏りができてしまいます。
技術レベルや年齢が進むとともに、サービスやネットプレーなど
専門性や応用性の高い技術の習得が必要になります。
なので「神経回路」が多種多様に
張り巡らされているほうが良いと言われています。
厚いグリップ(ウェスタングリップ)で
フォアハンドストロークを打つことばかりにせず、
薄いグリップ(コンチネンタルグリップ)で
ボレーやスライスで慣れることを勧めるのはその為です。
もし厚い握りでのプレーに偏っていると
サービスやボレーの技術習得に時間がかかる場合があります。
つまり、一生懸命頑張り過ぎたために、
一時的に成長しても、神経回路の偏りによって、
将来のその選手の伸びしろを
奪ってしまうことになるかもしれないのです。
同じ運動を繰り返すことで、もう一つ問題があります。
「体が硬くなる」 同じ姿勢を続けたり、
同じ動きを過度に繰り返すことで、
徐々に体の柔らかさを失っていきます。
筋肉は大きな力を発揮する表側についている表層筋(アウターマッスル)と、
姿勢を支えたり関節の位置を正常に保つ骨に近い深層筋(インナーマッスル)があります。
例えば、長時間机に座って作業していると肩がこります。
同じ姿勢を保つために、深層筋が働き続けて疲労するからです。
練習をしたりトレーニングなどで大きな力を発揮すると
主に表層筋が疲労し、筋肉痛になったりします。
それを何度も過度に反復すると、
比較的持久力のある深層筋も疲労していきます。
表層筋の疲労は、マッサージで直接触ることもできるし、
ストレッチで伸ばしやすく、疲労を取り除くことが比較的簡単です。
一方、深層筋の疲労は、奥がだるい・重いなどの感覚で、
疲れを取りにくく、慢性的な疲労が蓄積しやすいのが特徴です。
深層筋が硬化すると、関節の動きが悪くなりやすく、
いわゆる体が硬くなった状態になります。
本人は同じ打ち方をしているつもりでも…
関節が硬くなってくると、
無意識のうちに打ち方が変わっていきます。
そして、思ったとおりのショットが打てなくなります。
それでも打ち続けると、神経系の発達する時期ですので、
誤った動きを学習してしまい、悪いクセとして定着してしまうかもしれません。
悪いクセのついた動きによって
ますます疲労がたまりやすくなるという悪循環に陥ってしまう可能性があります。
体のできていない小学生には「疲れ」が出る前に、
その練習を終わらせることを意識しています。
できることなら、動きがいい感じになったところで終わり、
いいイメージで終わることで上達につながってくれるはずです。
…と思って、小学生は練習を早めに切り上げています。
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