【大久保:メルマガ】注意深く悪をこばむこと

大久保幸一顔写真修正 こんにちは。
ソフトテニスチームの大久保 幸一です。

今日はソフトテニスから変わって、講演会でのお話しです。
講演の中で、絵本などの読み聞かせの重要性をお話すると、
「どんな絵本がいいのですか?」という質問をよくうけます。

僕はまず、低価格で作者もはっきりとしない、店頭に並べられている、写真付きの乗り物や
ヒーローを扱った絵本そして漫画チックな昔話やおとぎ話は、さけた方がいいとアドバイスします。
次に、大人が読んで間違いなく感動するもの
深く考えさせられるものを選ぶようにお勧めします。

さらには、可能であるならば、作者たちの姿勢やその作風を調べ
その生き方に共感できる作家さんの作品を選らぶようにも申し上げます。

また、谷川俊太郎氏の詩「生きる」を引用して、いいものについて、よくこんな話もしたものです。

僕らが子どもの頃、月光仮面というテレビドラマがありました。

毎週毎週テレビの前にくぎ付けになって、心躍らせたものです。
最近では懐かしの名作(?)シリーズとしてDVDも発売されています。

僕は、我が子に是非そのDVDを見てほしいかと言えば、答えはNOです。

自分のクラスの子達に
「先生の子どもの頃正義の味方といえば、月光仮面やってんで。」
といった程度の話はしたこともあるかもしれませんが、必ずや見るように促したことはありません。

ところが、一例を挙げると、灰谷健次郎作「兔の目」については、我が子、教え子、保護者や同僚教師にも
是非読んでほしいと願っていましたし、そのことを口にもしていました。
どうやら、だれとでも共有したい普遍的価値のあるものを「いいもの」というのでしょう。 最近の子どもたちは、面白い物はいいものだと思う傾向が強いと思います。
それだけに、いいものについて、よく考えるよう仕向けてやらなければならないように思います。
と同時に「注意深く悪をこばむこと」について考えさせたいと思います。
ゲームはもちろんのこと、テレビという文化についても考えなければならない
極めて重大かつ深刻な教育課題だと思ってきました。

かつてかの大宅壮一がテレビが家庭に浸透し始めた頃、
「一億総ハクチ化」と評したのを思い出します。
テレビ番組の質の低下、俗悪化は目にあまるものがあります。

注意深く悪をこばみ、いいものを子どもたちに残すためにはどうしたらいいのか、
さらに考えてみたいと思います。

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2013年10月1日08:15 | ソフトテニス, 大久保メルマガ

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