△大久保幸一流、教師の姿勢とは?

『未来力・子ども力・大人塾』大久保幸一です。
大久保幸一先生顔写真修正版 ■大人の学び方
大人の学ぶ姿勢が、子どもたちに大きく影響を及ぼすことは、
至極当然のことと言えます。
その中でも、教師の学ぶ姿勢というのは、極めて大きな影響を
子どもたちや保護者に与えます。僕は、教師の仕事は教える仕事
であると同時に学ぶ仕事だと思っています。
子どもから学ぶ。保護者から学ぶ。
自然や社会の様々な分野に広く目を向け、好奇心旺盛に学ぶ。
うんと学んでそれを元手として、仕事をする。
実にありがたい魅力的な生業です。
以前、教育実習生が来た時の事です。
実習終盤、その実習生の公開授業がありました。
6年生の社会。江戸時代の農民のくらしの学習です。
「農民は生産を高めるため、どんな工夫をしたでしょうか。」
という問いかけをしました。いろいろな答えにつづいて、
一人の児童が、「品種の改良。」との意見を出しました。
想定外だったのか、実習生は少しおろおろして、
その発言を無視して授業をすすめてしまいました。
授業後、どんなアドバイスをしたらいいでしょうか。
そして・・・
僕は、その実習生に、まず
「江戸時代に品種の改良はあったかどうか知っていますか。」
と聞きました。
実習生は、
「知りません。」
と答えました。
僕は、
「そうならば、『素晴らしい意見だね。先生も知りません。
○○さんも調べて来て下さいね。あ、みんなも調べてきてね。』
と返して、
僕なら、黒板にチョークの色を変えて、品種の改良?と書くな。」
と、話して聞かせました。
次の日朝一番、実習生と挨拶を交わすや、
「江戸時代に品種の改良はありましたか。」
と、尋ねました。
すると、調べていないとの返答。
しかりつけこそしませんでしたが、少しがっかりしたものでした。
インターネットで調べてみると、江戸時代には、蓮の花の品種の改良が
盛んに行われたことが分かりました。そして馬の品種改良は、
紀元前2000年頃、人類が最初に行った品種改良は、
どうやら犬であるということも知りました。
次の社会の授業ですぐ使えるネタです。
僕は、僕自身が調べて来たことを話して聞かせた上で、
「教師の仕事は教えることではなく、学ぶことなんだよ。」
と強調して話を結びました。
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