【佐藤】誰にでも起こる可能性があるケガ
2014年2月10日
from佐藤
「全国選抜ジュニアテニス選手権関西予選」が行われ、
14歳以下女子シングルスの観戦&サポートをしてきました。
残念ながら1回戦敗退。
その原因の一つに数日前の練習中、
転倒した時に捻挫ではなく「剥離骨折」とだったこと。
「剥離骨折」とは!?
骨に対して外力が直接働かず、筋・腱・靭帯などの牽引力によって、
その付着部の骨が引き裂かれて生じた骨折を指す。ひどい場合は、手術が必要。
通常の骨折では例えれば足を骨折した場合、
痛くて立ち上がれなくなりますが、
剥離骨折の場合は痛みは伴いますが、歩けなくなったり、
立ち上がれなくなったりまでの症状が出ないこともあります。
捻挫と勘違いしていたら実は剥離骨折だった、
というような話も少なくありませんので、
病院での診断が必要になります。
選択肢を二つ考えました。
この大会を辞退して治療に専念し、
3月末の県ジュニアで勝負する。
テーピングで固定し、少し痛みを堪えながらこの大会でも上位を狙う。
その後は早期完治の為に翌日から数週間ギブスで固定する。
どっちの選択が正しいのかはわかりません。
ただ、今回は腫れが少ないこと、
本人の意志が強かったことで出場を決めました。
テニスをしている以上、必ずと言っていいほど、
ケガをすることを覚悟しなければなりません。
ケガをしない為に最善の準備をしても、
いつ何時、アクシデントに見舞われるかわかりません。
その為にも、対処法を知っておくことも
選手として必要な知識だと考えています。
いつか他の誰かが同じ状況になることがあります。
そうしたアクシデントに対応するためにも、テニスで起こりやすいケガについて
みんなに知っておいてほしいと考えています。
1.足首の捻挫
【要因】
・無理な体勢からボールを追った時
・打った直後の戻り時にバランスを崩した時
・障害物を踏んでしまった時
・スライディングなどで重心が外にかかってしまった時
【症状のチェック】
・両足で楽に立ち、平常の足を上げ、足に痛みが感じるか?
・腫れ、皮下出血のチェック
・「腫れ、皮下出血の程度」と「靭帯損傷の程度」は比例します
【対処法】
・RICE処置を行う。※RICE処置を下記で説明します。
・自己判断はせず、専門医の診断を受ける。
処置を誤り、断裂した靭帯が修復されないまま経過すると、関節にゆるみが残り、
それによる続発症が出ることもあるので注意が必要です。
2.肉離れ
【要因】
・サービス・スマッシュなど、筋肉の急激な強い収縮時
・左右のフットワークの強い切り替えし時
・季節の変わり目(温度差のある時期)
・寝不足や疲労などの体調不良
・ウォーミングアップ不足
【症状のチェック】
・自力歩行が可能 → 軽症
・皮下内出血などが見られ、自力歩行が難しい → 中程度
・幹部に陥没が見られ、自力歩行はほぼできない → 重傷
【対処法】
・RICE処置を行う。※RICE処置を下記で説明します。
まずはアイシングそして圧縮包帯で局所の安定を図ります。
病院へは急を要する場合は救急車の手配も必要になります。
重症の場合はギプスで固定され2~3ヶ月かかることもあります。
ギプスがはずれてからは温熱療法に変わり、
リハビリ1ヶ月後位から軽いプレーが可能になります。
3.テニスエルボー
【要因】
・不適当なストローク技術
・コンディショニング不足
・不適当な道具
【症状のチェック】
・ストロークでのインパクトで痛みが感じられるが
他のショットや日常生活には支障が無い。
・さらに、ボレーでも痛みが感じられ荷物を持つことが辛く感じる。
・サービスでも痛みが生じ、ラケット自体に重みが感じられる。
・字を書いたり、お箸を持つことが短時間しかできず、サポーターを手放すことができない
当然、完全休養に勝る治療方法はありませんが、試合が迫っている、
どうしてもやりたい場合は以下のことをお試し下さい。
【対処法】
・RICE処置を行う。※RICE処置を下記で説明します。
・プレー前にストレッチ、プレー後にもストレッチとアイシング15分を入念に行う
・湯船でのマッサージ及び湯と冷水の交互浸水動作 1分×3セット
・風呂上りに市販の関節用塗り薬でのマッサージ
・エルボーバンドによる保護 痛みが和らがない場合は残念ですが、しばらくテニスをお休み下さい。
足首の捻挫、肉離れ、テニスエルボーなどの3大障害に限らず
何事も早期発見、早期治療でが肝心です。
ちょっと痛いなと思ったら無理をしないように心がけて下さい。
***************************************************
<RICE処置とは!?>
Rest(安静)、Ice(アイス)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)
と応急処置時に必要な4つの処置の頭文字をとりRICE処置と呼びます。
RICE処置を損傷直後に適切に行うことで、
治癒を早め競技への復帰を早めることができます。
Rest(安静)
-スポーツ活動の停止 受傷直後から体内で痛めた部位の修復作業が始まります。
しかし、患部を安静させずに運動を続けることでその作業の開始が遅れてしまいます。
その遅れが結果的に完治を遅らせリハビリテーションに費やす時間を長引かせてしまいますので、
受傷後は安静にすることが大切です。
Ice(アイシング)
-患部の冷却 冷やすことで痛みを減少させることができ、
また血管を収縮されることによって
腫れや炎症をコントロールすることができます。
Compression(圧迫)
-患部の圧迫 適度な圧迫を患部に与えることで
腫れや炎症をコントロールすることができます。
Elevation(挙上)
-患部の挙上 心臓より高い位置に挙上をすることで
重力を利用し腫れや炎症をコントロールすることができます。
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こうしたチョットした知識がいつか必ず役に立つと信じています。
「全国選抜ジュニアテニス選手権関西予選」が行われ、
14歳以下女子シングルスの観戦&サポートをしてきました。
残念ながら1回戦敗退。
その原因の一つに数日前の練習中、
転倒した時に捻挫ではなく「剥離骨折」とだったこと。
「剥離骨折」とは!?
骨に対して外力が直接働かず、筋・腱・靭帯などの牽引力によって、
その付着部の骨が引き裂かれて生じた骨折を指す。ひどい場合は、手術が必要。
通常の骨折では例えれば足を骨折した場合、
痛くて立ち上がれなくなりますが、
剥離骨折の場合は痛みは伴いますが、歩けなくなったり、
立ち上がれなくなったりまでの症状が出ないこともあります。
捻挫と勘違いしていたら実は剥離骨折だった、
というような話も少なくありませんので、
病院での診断が必要になります。
選択肢を二つ考えました。
この大会を辞退して治療に専念し、
3月末の県ジュニアで勝負する。
テーピングで固定し、少し痛みを堪えながらこの大会でも上位を狙う。
その後は早期完治の為に翌日から数週間ギブスで固定する。
どっちの選択が正しいのかはわかりません。
ただ、今回は腫れが少ないこと、
本人の意志が強かったことで出場を決めました。
テニスをしている以上、必ずと言っていいほど、
ケガをすることを覚悟しなければなりません。
ケガをしない為に最善の準備をしても、
いつ何時、アクシデントに見舞われるかわかりません。
その為にも、対処法を知っておくことも
選手として必要な知識だと考えています。
いつか他の誰かが同じ状況になることがあります。
そうしたアクシデントに対応するためにも、テニスで起こりやすいケガについて
みんなに知っておいてほしいと考えています。
1.足首の捻挫
【要因】
・無理な体勢からボールを追った時
・打った直後の戻り時にバランスを崩した時
・障害物を踏んでしまった時
・スライディングなどで重心が外にかかってしまった時
【症状のチェック】
・両足で楽に立ち、平常の足を上げ、足に痛みが感じるか?
・腫れ、皮下出血のチェック
・「腫れ、皮下出血の程度」と「靭帯損傷の程度」は比例します
【対処法】
・RICE処置を行う。※RICE処置を下記で説明します。
・自己判断はせず、専門医の診断を受ける。
処置を誤り、断裂した靭帯が修復されないまま経過すると、関節にゆるみが残り、
それによる続発症が出ることもあるので注意が必要です。
2.肉離れ
【要因】
・サービス・スマッシュなど、筋肉の急激な強い収縮時
・左右のフットワークの強い切り替えし時
・季節の変わり目(温度差のある時期)
・寝不足や疲労などの体調不良
・ウォーミングアップ不足
【症状のチェック】
・自力歩行が可能 → 軽症
・皮下内出血などが見られ、自力歩行が難しい → 中程度
・幹部に陥没が見られ、自力歩行はほぼできない → 重傷
【対処法】
・RICE処置を行う。※RICE処置を下記で説明します。
まずはアイシングそして圧縮包帯で局所の安定を図ります。
病院へは急を要する場合は救急車の手配も必要になります。
重症の場合はギプスで固定され2~3ヶ月かかることもあります。
ギプスがはずれてからは温熱療法に変わり、
リハビリ1ヶ月後位から軽いプレーが可能になります。
3.テニスエルボー
【要因】
・不適当なストローク技術
・コンディショニング不足
・不適当な道具
【症状のチェック】
・ストロークでのインパクトで痛みが感じられるが
他のショットや日常生活には支障が無い。
・さらに、ボレーでも痛みが感じられ荷物を持つことが辛く感じる。
・サービスでも痛みが生じ、ラケット自体に重みが感じられる。
・字を書いたり、お箸を持つことが短時間しかできず、サポーターを手放すことができない
当然、完全休養に勝る治療方法はありませんが、試合が迫っている、
どうしてもやりたい場合は以下のことをお試し下さい。
【対処法】
・RICE処置を行う。※RICE処置を下記で説明します。
・プレー前にストレッチ、プレー後にもストレッチとアイシング15分を入念に行う
・湯船でのマッサージ及び湯と冷水の交互浸水動作 1分×3セット
・風呂上りに市販の関節用塗り薬でのマッサージ
・エルボーバンドによる保護 痛みが和らがない場合は残念ですが、しばらくテニスをお休み下さい。
足首の捻挫、肉離れ、テニスエルボーなどの3大障害に限らず
何事も早期発見、早期治療でが肝心です。
ちょっと痛いなと思ったら無理をしないように心がけて下さい。
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<RICE処置とは!?>
Rest(安静)、Ice(アイス)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)
と応急処置時に必要な4つの処置の頭文字をとりRICE処置と呼びます。
RICE処置を損傷直後に適切に行うことで、
治癒を早め競技への復帰を早めることができます。
Rest(安静)
-スポーツ活動の停止 受傷直後から体内で痛めた部位の修復作業が始まります。
しかし、患部を安静させずに運動を続けることでその作業の開始が遅れてしまいます。
その遅れが結果的に完治を遅らせリハビリテーションに費やす時間を長引かせてしまいますので、
受傷後は安静にすることが大切です。
Ice(アイシング)
-患部の冷却 冷やすことで痛みを減少させることができ、
また血管を収縮されることによって
腫れや炎症をコントロールすることができます。
Compression(圧迫)
-患部の圧迫 適度な圧迫を患部に与えることで
腫れや炎症をコントロールすることができます。
Elevation(挙上)
-患部の挙上 心臓より高い位置に挙上をすることで
重力を利用し腫れや炎症をコントロールすることができます。
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こうしたチョットした知識がいつか必ず役に立つと信じています。
2014年2月10日12:00 | ■ 佐藤コーチ